生産体制

昭和18年からずっと、この西脇の地で先染め織物の染色加工の生産に携わってきた東播染工。
常に新たな時代のニーズに応えるため、当社のそれぞれの部門が不断の技術向上に励み、日々、商品開発に力を注いでいます。

1. 染色・サイジング

チーズソフト捲き→精錬漂白→染色→乾燥→捲き返し→出荷

チーズ染色&ビーム染色

容量の違うチーズ染色機44機、ビーム染色機16機、合わせて60 機の染色機を保有しています。
よって、小口(チーズ1個)から、大口(色チーズ273個・晒チーズ328個)まで1ロットで染色可能です。

正確かつスピーディーな色合せ

長年蓄積したデーターとCCM(コンピューターカラーマッチング)を駆使して、 妥協することなく、あらゆる素材に対してお客様の指定の色に合わせて染め上げます。

多彩な染色方法

反応・分散・酸性・スレン等その素材に最適な染色方法を選んで、鮮やかな色から、くすんだ色まで、 お客様指定の色を優れた堅牢度で染色しています。

SSP ワインダーによる特殊素材への対応

SSP ワインダーを利用して、通常のRTワインダーではソフト捲きが不可能だった、ポリエステル糸・フィラメント糸・ナイロン加工糸等を、ソフトに捲き上げて染色可能にしました。

ビームサイジング(一斉糊付け)

織物の経糸は、強度保持と毛羽抑える為に、糊付けを行う必要があります。
ビーム染色した糸を、経糸に必要な色数と本数を同時に サイジングする方法がビームサイジングです。納期短縮と品質向上につながります。

2. 織布(テキスタイル)

畦取り→経通し→製織ビーム掛け→製織→検反

エアー織機&レピア織機 全95台

全台広巾(150cm仕上げ)対応で、緯8色まで製織可能です。
レピア織機においては180cmまで織り上げ可能で、あらゆる素材の緯打ちができ、かつ密度調整が自由自在で超細番手や高密度織物も製織できます。

準備工程の機械化

今まで手作業で行っていた、経糸準備工程を機械化しました。
リーチングマシンとオートドローイングマシン各2台を活用して、正確な作業に加えリードタイムの短縮を実現しました。

徹底した品質管理と納期管理

空調設備を完備し製織に適した環境を整えることにより、
稼働率の向上を実現しました。また、モニタリングシステムを導入し、全台の稼働率・生産状況をリアルタイムで把握しています。

見本作りと小ロット対応

見本作りはチーズサイザー機とサンプル整経機を利用して、全ての工程を自社で行うことができます。
また、見本作りだけはなく小ロットのオーダーにも対応しています。

3. 加工

毛焼き→糊抜き→シルケット→樹脂加工→サンフォライズ

液体アンモニア加工

綿などのセルロース系繊維を改質させる加工です。
繊維のゆがみが解消されると同時に、繊維間の滑りもよくなります。
この液体アンモニア加工をベースに生まれたのが「PLATINO」「LA Rouge」「S-Cotton」です。

風合い

お客様から要求される様々な風合いを豊富な設備を利用し、 さらに東播染工仕様に改良した加工剤を組み合わせて表現します。
勿論物性面にも十分に注意をして、データー管理しています。

起毛&WASH

3 種類の起毛機で、ネル・ピーチ・シャギー等の様々な毛足とタッチを表現できます。
また、タイプの違うリラクサーと乾燥機の組み合わせで、洗いざらしの風合いやシワを付けることができます。

機能性の付与

樹脂加工にて抗菌防臭をはじめ、消臭・冷感・温感・UV カット・吸水速乾等、多数の機能性を付与できます。
全ての機能性薬剤に最適なバインダーを使用しているので、 風合いを損なわず、洗濯耐久性にも優れています。

後染め

染色部と加工部の技術力を合わせて、液流染色機による後染めを可能にしました。
液流染色機で得られる揉み・叩き効果は連続染色とは一味違うソフトな風合いに仕上がります。
1反染めの小ロットから対応可能です。

エコへの取り組み

東播染工は、自社排水処理設備による水質管理などにより、自然との調和を推進しています。

環境理念

東播染工は社会に貢献し、環境と共生できる企業を目指すため、環境方針に沿って営業活動を行っています。
今後も技術開発と同時に環境問題と取り組み、目まぐるしく変化する社会のニーズに対応できる“地球にやさしい工場” を目指します。
私たちは、日本有数の古い歴史を持つ播州先染織物産地の一員として、次世代にかけがえのない美しい地球環境を引き継いでいくために、自然との調和に配慮した企業活動を積極的に行います。
ボイラの燃焼により発生する窒素酸化物(Nox)は、排煙脱硫装置により、日々管理し、厳しい環境基準を大幅に下回るレベルまで除去しています。

排水処理について

自社処理工程

染色や加工の工程から出る排水はその内容に応じて、各々の貯水槽に集められます。
PH調整とバッ気処理をしたあと、好気処理、沈澱処理、凝集加圧処理を行ない、再び河川へ放流されます。この放流水は、瀬戸内海の環境保護の厳しい規制のもと、自動COD測定装置で24時間、水質のチェックを行っています。

調整処理→好気処理→沈殿槽→加圧浮上処理

構内から出るゴミは分別され、業者に引き取られます。
段ボールなどは古紙の原料となり、ビニール類は粉砕され、チップとして発電所の燃料に再利用されています。

社外処理工程

兵庫県繊維染色工業協同組合(7社)が主体になって排水処理を推進しています。

排水処理施設→(有機汚泥化)→汚泥乾燥施設→(乾燥汚泥化)→農業用肥料化(リサイクル)

各社が自社処理した有機汚泥が共同スラッジ処理場にて乾燥・粗粒状の砂にされ、委託業者の工場にて完熟推肥となり、その後、農産物への肥料として活用されます。(リサイクル事業)

排煙処理について

ボイラの燃焼により発生する窒素酸化物(Nox)は、排煙脱硫装置により日々管理し、厳しい環境基準を大幅に下回るレベルまで除去しています。